太田さやか筆文字工房 墨技

太田さやか筆文字工房 墨技

〒819-1108
福岡県糸島市波多江駅南1-16-10-607
TEL/FAX:092-324-4595

ブログ

デザインのこと

価値ある一冊

最近購入して良かったデザイン本です。


「ロゴDAYS 甲谷 一のデザインと思考」

    誠文堂新光社

甲谷 一さん。(かぶとや はじめ)
独自性の高いタイポグラフィを活かした
デザインを駆使してロゴやブックデザイン、
広告等のデザイン全般を手掛ける
一言で云えば「ロゴの匠」です。
仕事で久しぶりに筆文字以外のロゴも
提案することになり、何かいい学びとなるような
本を探していた時に見つけました。
ロゴのデザイン本は山のようにありますし著名で
優れたデザイナーは沢山いらっしゃいますが
私はその中でも甲谷さんのものの考え方、
捉え方仕事との向き合い方、センス、作品の
完成度の高さは群を抜いてるなぁと感じました。
そのデザインはとてもシンプルで
ムダな装飾など一切ない!
でもその最小限のカタチは
見事に核心を突いています。
私もそういう文字が書けたら…

この方のロゴデザイン好きだな〜と思ったら
過去にもそうとは知らずに甲谷さんの
手がけられたタイトルロゴが付いている
デザイン本を何冊も購入していました!
こちらはすごく遊びゴゴロがありますね。





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ヒグチ ユウコ展

福岡市美術館で開催中の「ヒグチユウコ展 CIRCUS」を観てきました。
現在はコロナ禍の為、チケットはネット販売、会場への入場も時間帯を選んでの完全予約制。


ヒグチユウコさんは東京を中心に活動されている画家であり絵本作家。
お顔や年齢は非公開にされていて謎に包まれたアーティストです。
以前から、ヒグチさんの描く世界観がとても好きで本も何冊か持っています。
作風を一言で言えば中毒性のある(とても一言では言えないけど)ダークファンタジー…?
猫を始め、様々な動物や植物などを擬人化させた緻密で繊細でちょっと毒のある(いい意味で)
そしてどこか儚い物悲しさがある絵は見る人を不可思議な世界に誘います。
とてつもない想像力と人智を超えた画力の素晴らしさに圧倒されました。

会場の演出も普通の美術館の作品展示とはまた違った趣向で、物悲しくどこか懐かしい旋律の
BGMが流れる中まさに異空間に迷い込んだような感覚になりました。
とにかく作品数が多く、どれもものすごく緻密に描かれているので、老眼鏡を忘れて行ったのが
ヒジョーに悔やまれます(笑)
昨年から全国を巡回している作品展のようで、
地元福岡で観覧できて本当にラッキーでした♪

ぜひ、みなさんも不思議の世界へ
迷い込んでみては…?

『ヒグチユウコ展 CIRCUS』 2/7(日)まで  
https://higuchiyuko-circus.jp/


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盛夏の名画鑑賞


ちょっと前になりますが、久留米美術館で開催されていた
「白馬のゆくえ」小林萬吾と日本洋画50年 を観に行きました。
コロナ禍にはありますが、どうしても行きたかったので。。。
久留米美術館へ行ったのは初めて。
小さめのこじんまりとした美術館です。

この展覧会は香川県出身の洋画家・小林萬吾(1868-1947)の
作品とともに近代洋画の軌跡をたどるというもの。
フランス留学を経て東京美術学校で教える傍ら、
多くの画家を育て、その功績は日本の美術史に
大きな影響を与えているようです。

「白馬」というのは「日本近代洋画の父」と呼ばれる画家、
黒田清輝が設立した美術団体「白馬会」に小林萬吾が
参加していたことを受けてのようです。
黒田清輝はとても有名ですが、小林萬吾は初めて知った画家でした。
小林の画業を、彼と接点のあった画家42人の作品とともに紹介するという
変わった切り口の展示でした。展示作品は約120点。
中にはルノアールやマルタンなどの作品も。
絵画を鑑賞したのは久しぶり。
検温や消毒、ソーシャルディスタンスを徹底した館内は
会期終盤だったのもあってか、なかなかの盛況ぶりでした。

やはり良い絵画を見るのはいいですね!



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水菜パッケージ

少し前に手掛けたうらた農園さんのロゴが入ったパッケージの水菜が
近所のスーパーでも販売されていました。
上部の白地と緑の波型の境目は手入れが行き届いた
ふかふかした土のイメージです。
「良い野菜は良い土から」のスローガンを
デザインに反映させました。

早速購入。



綺麗な色に上がっていました。
このにっこり笑顔のロゴマークが広く認知されていくといいなぁ。







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丁寧なしごと

不二家のLOOKチョコレートシリーズから新商品が。
あまおう苺のソースが入った濃厚な美味しさのLOOKです。
夫のパチンコ景品らしいが…
あまりにも素敵なデザインだったのでパチリ。


赤はやっぱり目を惹くなぁ。。。

下部のソースがとろけたような流線型のラインで蓋が開く。
リアルイラストの完成度も最上級。
ケース自体はつや消しの質感で
チョコレートと苺、金スプーンリアルイラストの部分のみ
つやのあるニス引き加工になっています。
LOOKのタイトル部分も写真ではわかりずらいですが、
金箔部分に細かなドット柄が入ってたり
さすが大手、印刷にもお金をかけています。
苺の甘さや美味しさがよく伝わる、わかりやすい丁寧で真摯なデザイン。
細部にまで手抜きなし!
小さな箱にデザイナーや企業の思いが凝縮しています。

果物はいろいろあるけど
やはり苺ってビジュアル的にも神ってます。

こんなデザインするの楽しいだろうな。







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それぞれの役割

熊本の酒のかわしま様の店舗ロゴ制作をさせていただきました。
木製の看板に入る筆文字ロゴです。
看板の制作は熊本の荒尾市でオーダーメイドの木製看板を制作されている
ウッドサインショップ様に依頼しました。
https://www.woodsignshop.net/
木のぬくもりが感じられるさまざまなタイプの木製看板を
すべてハンドメイドで作られています。
作例を見ても自分の家の表札をお願いしたいくらい、デザインもとても素敵です。

今回は文字部分が浮き上がるように、
ベースには規則正しい深い彫りを施していただきました。
独特の溝がひとつの模様となって美しい!1800×600の大きな看板です。
これからベースや文字部分の塗りの行程へと進むのでまだ途中段階ですが、
細かい筆の「かすれ」まで忠実に再現されています。


通常は筆文字をご提案するところまでが私の仕事ですが、
今回はそれを越えてオーナーのかわしま様や
ウッドサインショップ様と何度もやりとりをして
細部まで調整に調整を重ねてきました。
とても貴重な経験をさせていただきました。
自分の書いた文字に最後まで責任を持つことの大切さ。
そして、別の分野のプロの手によって筆文字に
新たな命が吹き込まれる。


仕上がりがとても楽しみです。


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ルーツ?

思いがけず妹からラインが。
「この皿、まだ使ってるよ」


20代前半の頃、佐賀県有田のとある焼き物会社の企画室に勤務していた
ことがありその時に私が手描きしたものでした。
退社する時に自分が作ったサンプルをいくつかいただけることになり
一部を妹に形見分けしたそうな。
すっかり忘れていた…。。。

これだけの柄を全手描きすると時間もかかるし、商品自体の値段も高くなるので
商品化される時には線書きの部分は全部版になり、その中を呉須(ごす)という
焼き物用の絵の具で色づけしていくのですが、
最初の商品企画の段階ではサンプルとして手描きで書きます。

そのデザイン室では女性をターゲットにした商品を企画していました。
伝統的な有田の生活食器とは一線を画し、アクセサリー類、コットンケースや
小物入れ、カップ&ソーサーやカトラリーなどを何名かの若い女性デザイナーたちが
自由な発想で企画・デザインしていました。

このペン皿やペーパーウェイト、小物入れなども私がデザインし手描きしたサンプル。


この頃は今のような仕事をするようになるとは夢にも思っていなかったけど
方向性は違えども同じ筆を使う仕事をしていたのだなぁ、
元を辿ればこの経験が今の自分の仕事に繋がっているのかもしれないと思い
懐かしく、とてもありがたく思います。



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「らしさ」の追求

最近買ってよかった本。

インプレスさんから発売の『うっとりあじわいじっくりデザイン』
いいデザインを仕上げるには、確かな観察眼、「らしさ」を追求する探究心、
細部の表現に手を抜かない真面目で丁寧な仕事が重要。

手書きの可能性、意義も再認識できるいい書籍です。
表紙のデザインもおもしろい。



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線のチカラ

アジア美術館で開催中のいわさきちひろ展に行ってきました。
いわさきちひろさんの絵は小さい頃から好きで絵本も何冊も持っていました。

綺麗な色彩の水彩絵の具、やわらかなタッチの叙情的であたたかな絵の世界。。。
ずっとそんな印象を持っていましたが、今回の作品展に行って
意外な新しい発見がありました。

もちろん美しい水彩の作品のすばらしさは変わらないのですが
私が今回印象深かったのは、ちひろさんの書くゆるぎない「線」の力と
色を使っていないモノクロの作品です。
特に好きだった作品を2つ。

●たったこれだけの線でこの存在感。


●戦火の中を子どもを守る母親の苦悩と強い意志の入り混じった眼差し
 視線の訴え、すごいなぁ…。。。。

生誕100年
いわさきちひろ、絵描きです。

福岡アジア美術館で5/26(日)まで開催されています。



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文字デザインのヒント

少し前にアンビグラムのお仕事をいただきました。
はじめてのことだったので、普段の筆文字ロゴではありえないほど
考えました(笑)
こういうのが閃きやすい人って、数学の図形問題などが得意な人なのかも。

アンビグラムとは、ある文字(一文字、単語、文も含む)を本来の向きで
読めるだけでなく、回転させたり鏡像にしたりなど、違う見方をしても
読める文字アートのことで、最近流行ってますよね。
同じ言葉になるものもあれば、逆の意味の言葉になったり、
漢字が英文字に変化していくものなど、その種類はさまざまのようです。
考え方のコツとしては、相対する造形の中に何らかの共通点を見いだせると
関連づけがしやすそうです。
例えば画数や線の数、部首の形など…。

アンビグラムではないですが、面白い文字デザインをみつけました。

こういう考え方と少し似ているのかな。
文字のどことどこを繋げるのか?どの線を省略、または共有するのか?などなど。
しかも出来るだけ無理がなく、一定のリズムがあり、
且つ、出来上がったものが美しくないといけない。
どちらにせよ、想像力とバランス力、確かな観察眼が重要なのでしょうね。

基本的に筆文字ロゴは逆さにしたり、回転させる必要はないけれど、
筆文字デザインにも当てはまる部分があるなぁと
改めて考えさせられたのでした。





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